節分の日にその年の恵方を向いてお願い事をしながら無言で恵方巻きを頬張るというイベントも全国的に随分と定着して来ました。
スーパーなどで販売している恵方巻きを購入したり素材を買って自宅で手作りされるお母さんも多いようです。
節分の行事食となりつつある恵方巻きによく合う夕飯のおかずと行事食の意味について解説しています。
恵方巻きに合うおかず
恵方巻きは海苔を巻いた太巻き寿司(福を巻き込む)で包丁で切り分けないで(福を切らない)1本を丸かじりするので食べ応えはかなりの物です。
2月3日なので気温もまだまだ低く温かい料理が欲しくなる時期でもあり熱々の汁物があるととても喜ばれます。
太巻寿しに合うよう好みの汁物を用意するのがおすすめでお吸い物やお味噌汁、豚汁の様に体が温まる物や関東地方ではけんちん汁が作られます。
お寿司にそえる定番のメニューとして関西では茶碗蒸しが人気ですが巻き寿しとの相性もピッタリです。
酢飯がさっぱりしているので揚げ物との相性も良くお子さんなどがいる場合は鳥の唐揚げやフライドポテト、天ぷら等の揚げ物も夕食のおかずとして喜ばれます。
茶碗蒸しや揚げ物はお寿司のセットメニューなどでもよく見かけますね。
野菜が不足しないようにきちんと取りたい場合は煮物を追加するか汁物に野菜をたくさん入れると良いでしょう。
夕飯の恵方巻きとおかず
節分の行事食として昔からよく食べられていた物を調べてみました。
節分の日は豆まきの豆が全国的にも有名ですがその地方によっても昔から節分の行事食として食べられる献立があります。
イワシ料理、けんちん汁、こんにゃく料理、節分そば、クジラ料理、福茶などが各地方で節分の行事食として昔から食べられています。
イワシ料理節分にはイワシの塩焼きや丸干しを焼いて食べる習慣があります。
古来より鬼はイワシを焼いた時に出る臭いと柊(ヒイラギ)のトゲが苦手だと伝えられていて焼いたイワシの頭を柊に刺し玄関先に柊鰯を飾る風習がある地方もあり鬼や災いが家内に入ってこないようにする魔除けと考えられています。
※西日本では焼嗅(やいかがし)とも呼ばれ柊の棘が鬼の目を刺すので家の中に鬼が入れず鰯を焼く臭気と煙で鬼が近寄らないと伝えられています。
関東では節分の日にけんちん汁に豆を入れて食べる地域があります。
鎌倉の建長寺で始まったとされる行事食の名残ともいわれ小正月や初午など冬季の行事にも作られています。
こんにゃく料理砂おろしや胃のほうきとも呼ばれ一年の節目となる日に体の中をきれいにする為に食べらてます。
節分そば旧暦では節分の日の翌日の立春が新年の始まりと考えられていて節分には大晦日の年越しそばの様に新年を迎える前に節分そばを食べる習慣があったようです。
クジラ料理山口県では節分の日に鯨料理がよく食べられます。
体の大きくなるクジラにあやかって「心が広く」「志を大きく」という願いを込めて食べられるそうです。
節分の日には学校の給食の献立として出される伝統料理でもあり刺身や竜田揚げ、鯨汁などにして食べられています。
節分の行事食の意味
節分とは季節を分ける日の事で行事として現在も行われるのは2月3日の節分です。
昔は立春、立夏、立秋、立冬の前日を節分の日として邪気を払う為の料理が食べられていたようです。
旧暦では新しい年の始まりとされる立春は現在の大晦日のような存在でした。
大晦日に宮中で行われていた追儺行事の鬼払いの儀式と神社仏閣で行われる無病息災を願う豆まきが混ざって現在のような節分行事に変わって行ったと考えられています。
心身ともに邪気を払い体に良い物を家族揃って食べる事で日々の平穏と幸せを分かち合っていたのではないかと思います。
まとめ
節分の恵方巻きによく合うおかずとしては寒い時期なので温かい汁物や茶わん蒸しがあるとうれしいですね。
太巻と相性の良い天ぷらやから揚げもお子さんにも人気のメニューです。
地方によって様々な節分の行事食がありますが無病息災を願った伝統的なメニューでもあります。