土用の丑の日に食べられるうなぎが夏バテに効果がある理由や夏バテ防止に必要な栄養素に
ついて解説しています。
うなぎの夏バテに対する効果
土用の丑の日にうなぎを食べる風習はご存知かと思いますがうなぎの夏バテに対する効果は奈良時代にはすでにわかっていて疲労回復などの目的で食べられていました。
万葉集の中でも「石麻呂にわれもの申す夏痩せに良しというものぞ鰻捕り食せ」
大伴家持が吉田石麻呂に宛てた歌からも夏にうなぎを食べる習慣があったようです。
この歌の意味は「石麻呂さん、夏痩せにはうなぎが良く効く薬だそうですので鰻を捕って食べたらいかがですか」と言うような意味です。
夏バテの症状そもそも夏バテの代表的な症状って身体が何となくだるいとか疲労感や倦怠感を感じたり暑くて夜眠れないための寝不足なども原因になったりします。
喉が渇くために水分を取り過ぎたり何となく食欲が出ないなど食欲不振などの症状も含まれます。
暑さによる寝不足が疲労感をさらに増し自律神経の不調などから食欲不振になり必要な栄養やエネルギーの不足が更に悪循環を招いたりします。
うなぎは消化吸収が早く胃にも優しい食材でうなぎの栄養分として多く含まれのはタンパク質、ビタミンA、ビタミンB1、B2、ビタミンD、ビタミンE鉄分やカルシウムなど体に必要な栄養素が豊富に含まれています。
※うなぎに含まれるビタミンAは牛肉の200倍と言われ100gの蒲焼きから2日分のビタミンAが摂取できます。
うなぎに含まれる夏バテに効果のある栄養素
ビタミンAビタミンAには粘膜や皮膚を正常に保ち視力を改善して動脈硬化を予防しウイルスや細菌から身体を守ってくれます。
ビタミンB1やB2ビタミンB1には疲労回復の効果がありビタミンB2には皮膚、髪、爪などを健康に保ち肌荒れなどのトラブルを解消して美容や美肌効果があります。
ビタミンDカルシウムの吸収を増やす栄養素で骨や歯を維持するのに必要な栄養素です。
ビタミンE抗酸化作用があって老化の防止や生活習慣病の予防に効果があります。
夏にうなぎを食べるのには根拠があった!夏バテになる本当の訳についての動画です。
うなぎが夏バテに良い理由
夏バテの原因のひとつとして気温の急激な変化が挙げられます。暑い屋外からエアコンで冷えた室内に入るなど体にかかる急激な温度変化に体力を消耗しそのストレスから自律神経が調子を崩してうまく働かなくなります。
自律神経が不調になると胃が弱って食欲不振を招きます。
人間は暑いと汗をかきますが汗によってもビタミンやミネラルなどが体の外に排出されて不足します。
暑いからあっさりしたそうめん等の麺類を食べる機会が増える事で炭水化物を分解する為に必要なビタミンB1が更に不足します。
麺類の多くは炭水化物から出来ていて人間には大切なエネルギー源ですが炭水化物を消化するのにビタミンB1やB2が必要になります。
アイスクリームや炭酸飲料など甘い食品にも糖分が含まれていて糖分をエネルギーに換える為にもビタミンB1が消費されます。
疲労回復に効果のあるビタミンB1が不足する事で更に疲労の回復が遅れ疲れが取れないという悪循環に陥ります。
うなぎにはこうした夏バテの原因を解消したり疲労回復に効果的な栄養素を豊富に含んでいる上にとても低カロリーで夏の暑い時期にうなぎはとても理想的な食品であると考えられます。
夏バテを防止する栄養素
夏バテを防止したり予防するのに役立つ栄養素
・ビタミンB1
・アリシン
・ビタミンC
・クエン酸
人の体内でエネルギーに変わるのは糖質(炭水化物)、脂質、たんぱく質の三大栄養素です。
ビタミンB1は体のエネルギー源になる糖質を分解して必要なエネルギーに変換します。
不足すると乳酸などの疲労物質が蓄積して疲れやすくなったりします。
うなぎや豚肉、大豆や玄米などに多く含まれます。
にんにくや玉ねぎ、ネギやにらなどに多く含まれます。 ビタミンC 暑さ(温度差)によるストレスに対しての抵抗力を高めてくれる効果があります。
レモンやオレンジ、ピーマンやブロッコリーなどに多く含まれます。 クエン酸 疲れの原因になる乳酸を取り除いて疲労を回復する効果があります。
レモンやオレンジ、梅干しやグレープフルーツなどに多く含まれます。
※うなぎにはビタミンCは含まれていないので野菜や果物で補う必要があります。
まとめ
うなぎは昔から夏バテに効果があると食べられてきましたが実際に消化吸収にも優れた低カロリー食品です。
ビタミンAやビタミンB1を豊富に含み疲労回復に効果が期待できます。
奈良時代にはすでに夏バテ対策に食べられていたようです。