半夏生の意味と食べ物の由来とは?タコや鯖を食べる理由について

半夏生の意味や由来について解説しています。半夏生に食べられる食べ物としてタコや鯖を

食べる理由についてもまとめてみました。

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半夏生(はんげしょう)の意味や由来?

半夏生(はんげしょう)と言うのは季節の移り変りを的確に知る為に作られた雑節のひとつで特別な歴日の事で農家では暦の上での歴日を農作業の目安にしていました。

昔は夏至から11日目を半夏生としていましたが今では天球上の黄経100度の点を太陽が通過する日となっているため毎年7月2日頃になります。

※ちなみに2016年は7月1日が半夏生です。

農家の方にとっては節目にあたる日でこの日までに「水田の田植えを終える」とか「畑仕事を終わらせる」指標となる日で地方によってはこの半夏生から5日間(7月2日から7月7日七夕まで)は作業はお休みにしていました。

また半夏生には天から毒が降るとか土が陰毒を含んで毒草が生えるなどの言い伝えがあり井戸に蓋をしたりこの日に採った農作物は食べない、種まきには向かないとされていたようです。

一説によるとハンゲショウ(カタシログサ)という草の葉が半分白くなって化粧しているようになる見える頃だからとか他にも半夏(カラスビシャク)という毒草が生える頃や時期ともされています。

半夏生にタコを食べる由来?

関西地方では半夏生にタコを食べる風習があります。

 タコを食べるようになった意味や由来 

田植えをした稲の根っこが水田にタコの足のように四方八方に根を伸ばしてしっかり根付いて欲しい。

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タコの足にはたくさんの吸盤が付いているのでお米がたくさん実り豊作になって欲しい。

このような願いが込められていたようです。

この時期には明石ダコ(マダコ)が旬を迎える時期でもあり暑さが強くなり疲労が増す季節に疲労回復に効果のあるタウリンを豊富に含んだタコを食べるのは夏本番に向けて体力をつけ夏バテを防止するという意味でもとても理にかなっています。

半夏生に焼き鯖を食べる理由

江戸時代の大野藩(福井県大野市)では海沿いの四ケ浦(越前町)に領地がありたくさんの鯖が水揚げされていたようです。

田植えを終える時期の半夏生の頃は暑くなる季節でもあるので農民達の健康を気遣って疲れを癒し夏場へ向かって体力を備えるために「身体のためにも脂ののった鯖を食べると良い」という令書を出したそうです。

これを見た町の魚屋さんが半夏生の日に竹串で刺して焼いた鯖を売りに出したのが始まりとされています。

現在でも特に福井県東部の大野市や勝山市では40センチ前後の鯖を竹串に刺して一匹丸焼きにして食べます。

他にも讃岐地方では半夏生にうどんを食べる習慣があるそうです。

まとめ

半夏生とは暦の上で農作業などの目安にもなる雑節のひとつです。

稲作などの農作業が中心であった農家では季節や時期の節目に神様に感謝し五穀豊穣を祈ってお供え物をしました。

お供えした物をお下げして皆で食べたり様々な習慣にも験を担いだりかけたりしていたようです。

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