おたふくかぜの予防接種を受ける時期について解説しています。一回目と二回目の予防接種の
時期や免疫の効果や期間についてまとめています。
おたふくかぜの予防接種の時期
日本では1歳になるとおたふくかぜの予防接種を受ける事が出来ます。
おたふくかぜは流行性耳下腺炎とも呼ばれ耳の付近にある唾液腺が腫れておたふくの様な顔になるのでおたふくかぜと呼ばれます。
原因はムンプスウイルスに感染する事で発症し風邪のように発熱、咳、鼻水などの症状と耳付近と下あごにある唾液腺が腫れ上がります。
潜伏期間は約2~3週間前後で発症6日前ぐらいからウィルスの排出があり自分でも気づかないうちに周囲に感染を広げる事があります。
腫れは1週間程度で治まりますが髄膜炎や脳炎、膵炎、精巣炎、卵巣炎、難聴等の合併症を起こす可能性があります。
日本ではまだ任意接種になっているので接種率が30%前後 と低く毎年約100万人がおたふくかぜにかかり5000人前後の子供が難聴になると言われています。厚生労働省の推奨によると1回目は1歳から2歳になるまでに接種し2回目は5歳から7歳までの小学校に入学する前の摂取を推奨しています。
医師によっては早い時期の摂取を薦めていて最近の研究によると1歳を越えてすぐに予防接種をする事で無菌性髄膜炎が起こりにくいことも分かってきました。
アメリカでは1967年からワクチンの使用が始まり1977年から1歳以上の子供を対象に定期接種(無料化)が開始されました。
1989年からおたふくかぜワクチンの2回接種が実施されるようになり全米でのおたふくかぜの発症率は年間で300例以下になっています。
男子の場合は10歳以降の感染で睾丸炎を合併するケースが増加するので10歳以前に予防接種を受けた方が良いと考えられます。
おたふくかぜの予防接種二回目の時期
日本ではおたふくかぜに感染しやすい年齢は3歳から6歳位までの児童で幼稚園や保育園など集団生活をする4歳前後に最もかかりやすいことを考えると1回目を1歳に接種し、2回目を4歳までに接種するのが良いと考えられます。
世界的に見ても2回接種がおたふくかぜワクチンの標準的な予防接種の受け方になっています。
感染すると100人に1~2人が無菌性髄膜炎(頭痛、嘔吐、けいれん)で入院し6000人に1人の割合で髄膜脳炎、思春期以降に感染すると男性の20~30%に睾丸炎、女性の7%に卵巣炎を合併します。
感染者の5000人から2万人にひとりが難聴を合併して永続的な障害として残ります。
おたふくかぜの予防接種の免疫の期間
おたふくかぜの予防接種を受けると90%前後の人に抗体がワクチンの接種を受けてから2週間後に出来るようです。
予防接種の効果が期待できる期間は個人差もあり8年経過してもほとんどのケースで効果が継続しているというデータもあります。
ただその一方で予防接種を受けてから長期間経過すると免疫力が低下するとの報告もあり1回目の予防接種を受けてから2年から4年後に2回目の摂取が推奨されています。
過去におたふくかぜにかかったかどうかやワクチンを接種したことがあるかないかは抗体検査でわかりますが大人の場合は既に予防接種を行っている場合でも追加摂取による障害はないとされています。
大人になってから感染すると症状が重症化するので抗体検査を受けるか流行している場合は再度の予防接種を受けた方が良いと思います。
まとめ
おたふくかぜの予防接種を受ける時期としては1歳を過ぎれば受けることが出来ます。
2回目の予防接種は幼稚園や保育園など集団生活を行う入園前が良いでしょう。
大人になってから感染すると症状が悪化するので流行時にはワクチンの接種を検討する事をおすすめします。