衣類の衣替えの時や喪服が急遽必要になった時に防虫剤の臭いが服から取れないといった経験をしたことがあるでしょうか?
衣類についた防虫剤の臭いを落す方法と防虫剤の種類や臭いの害について解説しています。
防虫剤の衣類の臭い
樟脳やナフタリン、パラジクロルベンゼン等の防虫剤は独特の強い臭いにより防虫効果を発揮しています。
衣類は繊維を組み合わせて作られているので繊維と繊維の隙間等に臭いが吸着しやすくなっています。
防虫剤の臭いが衣類や服の繊維の奥まで染み込んでしまうとなかなかとれません。
強い臭いがずっと続いてあの独特な臭いはとても気になりますね。
防虫剤の臭いを消す方法
衣類に染み込んだ防虫剤の臭いはドライクリーニングに出すと簡単で確実に消えます。
時間があれば風通しの良い場所にハンガーにかけて吊るしておけば大丈夫です。
天日に干しても防虫剤の臭いを取る効果はあります。
ファブリーズを使用しても臭いが強い場合はすぐに臭いが取れませんのが短時間で強制的に強い風を当てれば短い時間で臭いが消えます。
扇風機で風を送ったりドライヤーの風をあてるのが良いです。
アイロンのスチームの蒸気をあてる事によっても臭いを取る事が出来ます。
繊維の奥に入り込んだ防虫剤の臭いを熱によって早く揮発させてしまうためです。
お茶には消臭する力があるので緑茶を使って消臭する事も出来ます。
・お茶のよい香りがしたら火を止めて熱を冷まします。
・紙や布に包んで衣類に挟んだり服と一緒にビニール袋の中に保管します。
・半日ほどで臭いが取れます。
他にも大きめのビニール袋に脱臭剤と一緒に入れておくと言う方法もあります。
防虫剤の臭いの害
誰もが嗅いだ事のある臭いだと思いますがあまり良い香りではありませんね。
防虫剤の原料は独特の臭いがするナフタリンや樟脳、パラジクロルベンゼン と無臭性のピレスロイド系の防虫剤があります。
防虫剤の中でも早く効果が広がるのでウールや絹などの虫が食べやすい天然素材に向いています。
防虫成分が気化する速度が早く有効期限は3ヶ月から6ヶ月程度。
ピレスロイド系以外の防虫剤とは兼用できません。
金糸、銀糸、ラメ、合成皮革、人形等、塩化ビニール、装飾ボタン、帯留め、スパンコール、ビーズには使用出来ません。
神経を興奮させる独特の臭いが痙攣や嘔吐、頭痛、めまい、全身のだるさ、目や鼻を刺激する可能性があります。
ナフタリン防虫成分の効果がゆっくり持続し長く保管する衣類やお雛様などの防虫剤としても適しています。
防虫期間は1年程度でピレスロイド系以外の防虫剤とは兼用できません。
金糸、銀糸、ラメ、塩化ビニール製品には使用できません。手で触ると皮膚が赤く腫れたり炎症を起こす場合があります。
独特の臭いが嘔吐や下痢、発熱、腎障害、溶血性貧血などを起こす事があります。
樟脳古来より使用されている防虫剤で金糸、銀糸、金箔には直接触れないように使用すればほとんどの衣類に使用できます。
着物などの保管にも最適で防虫期間は6ヶ月程度。
ピレスロイド系の防虫剤以外での兼用はできません。
樟脳には中枢神経毒があり興奮、頻脈、呼吸が激しくなったり痙攣等の症状を起こす場合があります。
ピレスロイド系防虫剤特有の臭いが無く他の防虫剤と兼用で使用できる特徴があります。
防虫期間は6ヶ月から1年程度。
真鍮、銅など金属のボタンがついている服は避けた方が無難です。
頭痛、めまい、吐き気、皮膚炎やアレルギーの悪化を起こす場合があります。
※防虫剤の成分は肺から血液に吸収されてるので注意が必要です。
まとめ
防虫剤の臭いはドライクリーニングに出すと取れますが家庭で行う時は風通しの良い場所に吊るしておけば良いです。
防虫剤の臭いを早く取りたい時は扇風機やドライヤーで強制的に風を送ります。
服の種類によってはスチームアイロンなどで熱のある水蒸気をあてると更に早く臭いを取り除く事が出来ます。