初詣とは年が明けて初めて神社や仏閣を参拝することで通常の参拝においても作法、
やり方は同じです。
一般的には元日から3日までの三が日か7日の松の内の間に詣でる方が多く松の内に
行けなかった場合は小正月や遅くとも節分までには神社かお寺のどちらかにはお参り
したいと思います。
ただし神社とお寺では参拝する時の作法に違う部分もありますのでお参りする時は
覚えておいて使い分けができるようにしたいものです。
初詣の作法として参拝する時間に決まりはあるのか?
特に決まりはなく何時に参拝しても良いです。
大晦日の深夜から年明けにかけての参拝は、二年参りと呼ばれ通常の参拝より功徳が積める
ともいわれているようです。
ただ深夜の初詣は近年まではそれほど一般的ではなく、昔は大晦日の夜は歳神様の訪れを
家で待ち、元旦に神様と一緒に雑煮を食べた後、初詣に出かけるのが普通だったようです。
初詣の作法、鳥居をくぐる時には(お寺の場合は山門になります)
・鳥居は聖域と外界の境界線を意味するため、鳥居をくぐる(聖域へ入る)前に神様にお辞儀でご挨拶をする。
・お寺の場合は山門をくぐる時に合掌してお辞儀で挨拶をする。
・鳥居をくぐり参道を進むとき参道の真ん中を歩かない。(中央部分は正中と呼ばれ神様の通る場所)
伊勢神宮では外宮は左側歩行、内宮は右側歩行の決まりがあります。
鳥居をくぐる時は、右側通行で歩く時は、右足から入り左側を通行する時は、左足から入ります。
通行する側と逆足の運びですと、神様に足を向けることとなり蹴り足となってしまうそうです。
つまり神様を蹴飛ばすことになるそうなので鳥居をくぐる時から足の運びに気をつけて下さい。
初詣の作法、手水の使い方、お寺の場合は御手洗(みたらし),水屋と呼びます。
参道の途中の手水があるときは手や口を清めてから参拝します。
・柄杓で水をすくい、まず左手を洗います。
・柄杓を持ち替えて右手を洗います。
・もう一度柄杓を右手に持ち、左手で柄杓の水を受けて、その水で口をすすぎます。
すすぎ終わったら使った左手も洗います。
・柄杓に水を入れて縦にしながらすくった水で柄杓の柄を洗います。
献灯・献香が出来る場合、ロウソクとお線香を上げる。
ロウソクもお線香も先の参拝者の灯明から火を受けると「業を受ける」と言われ縁起が悪いので注意すること。
初詣のお賽銭、作法や金額について
お賽銭箱が置かれるようになったのは江戸時代の頃からだそうです。
それ以前はお米などをお供えしたそうです。
お賽銭はお願い事を叶えてもらうための金品ではなく、神様に祈願成就のお礼として感謝の気持ちをお供えする訳です。
神様に感謝をしてから、お願いを聞いていただくという流れが良いようです。
お寺の場合は自分の欲を捨てるという修行のひとつでお布施と考えられているようです。
もちろん金額に決まりはなく元担ぎや語呂合わせでお賽銭の額を決める方も多いのではないでしょうか?
社会人になってから先輩に教わったことがあるのですがお賽銭は自分が少し痛いと思う金額がいいと教えられたことがあります。
多分、仏教的思想の修行のお布施的な考え方からだったのでしょう。
実際のお賽銭の額のアンケート結果なるものを見たことがありますが「5円以上10円未満」がもっとも多く全体の33%でついで「10円以上50円未満」という回答が23%で、全体の過半数が50円以下という結果だったそうです。
お賽銭にまつわる語呂合わせ
・5円玉1枚5円
「五円」と「ご縁」をかけて「ご縁がありますように」という意味。
・5円玉2枚10円
2枚の五円玉を重ねることで「重ね重ねご縁がありますように」という意味。
・15円
「十分ご縁がありますように」という意味。
・5円玉4枚20円
「よいご縁がありますように」という意味。
・25円
「二重にご縁がありますように」という意味。
・35円
「再三ご縁がありますように」という意味。
・45円
「始終ご縁がありますように」という意味。
・115円
「いいご縁がありますように」という意味。
・415円
「よいご縁がありますように」という意味。
・500円玉1枚500円
日本で流通している硬貨で最高額の硬貨と効果をかけて「最高の効果がありますように」という意味。
初詣の作法の拝、拍、礼とは
通常は二礼二拍手一礼で行いますが宇佐神宮、出雲大社、熊野神社では二礼四拍手一礼のようです。
・拝殿の正面に立ち礼(お辞儀)をします。
・お賽銭を入れて鈴を鳴らします。(賽銭は投げ込まずそっとお供えするように入れます)
・二礼する。(深く2回お辞儀をする)
・二泊する。(まず胸の位置で合掌し右手が少し下にくるように手をずらして合わせ柏手を2回打つ)
2度の柏手で神様をお招きして、最後に手のひらを合わせることで神様と一体となり、祈願を込めて
神様の力を体得するためだそうです。
・神様へお礼とお願いをします。
・一礼(お辞儀をしながら神様におかえりいただきます)
お寺の場合は
・一礼してから、お賽銭を入れて鈴(鰐口)を鳴らします。
・胸の前で合掌して祈願します。(間違って柏手を打たないように注意して下さい)
・一礼して終わります。
初詣のおみくじにまつわる作法
おみくじの発祥は社寺が数多くある関西、平安時代に延暦寺(大津市)の高僧が始めたとされています。
おみくじは神意を占ったり、仏託を預かったりするものなので1回の参拝で1回引くのが原則なので悪い結果がでてもそれを受けとめ戒めとして生活することが大切なことだそうです。
自身が気になる結果のおみくじはその場で結びつけ、さらなるご加護をお願いする場合もあるようですが持ち帰っても良いようです。
凶のおみくじを利き腕と反対の手で結べば、困難な行いを達成することにより凶が吉に転じる
という説もあるようです。
おみくじを持ち帰った場合も捨てたりせず神社へお返しするのが良いようです。