礼服と黒いスーツの違いについて解説しています。
男性が結婚式やお葬式で着用する略礼服とスーツの違いについてまとめてみました。
礼服とスーツの違い
つい最近の事ですが紳士服専門店へ出かけて驚いたことがあります。
身内のお葬式が出来て礼服を着てみるとズボンのウェストが太ったせいかきつくて
アジャスター機能で広げてもギリギリの状態でした。
礼服の上着は何ともないのでズボンだけ購入しようと紳士服センターを数軒回ったの
ですが礼服は上下別には購入できないそうです。
これだけ色んなサービスが提供される世の中なのに礼服はズボンだけで販売はされてない
ようです。
急ぎでどうしてもという場合にはあまりお勧めはしませんが黒のスラックスを購入する
しかなくなぜおすすめしないかと言うと暗いところではわかりにくいのですが明るい
場所だと同じ黒でも色の違い、黒さの違いがハッキリと分かってしまうようなのです。
礼服と黒いスーツの色の違いがハッキリと分かってしまうシーンの動画です。
一番大きな違いは色です!
黒のスーツは通常は先染めといって、糸を黒く染めてから、生地に織り上げています。
礼服は後染めと言って、糸から生地に織り上げた布を染めています。
何度も繰り返し染めることで深い黒を作り出します。
品物によっては一度赤に染めてから何度も黒に染色する工法で漆黒に染め上げます。
礼服が漆黒なほど高級とされるのは手間がかかっているからなのです。
結婚式やお葬式の時に着用する服装は礼服を着ることが一般的ですが実はその礼服にも
種類があるのです。
正礼装
昼 モーニングコート
夜 燕尾服
結婚式の時によくご両家の父親、新郎新婦のお父さんが着ているのが正礼服です。
準礼装
昼 ディレクターズスーツ
夜 タキシード
ディレクターズスーツとは黒色の背広とコールズボン、黒とグレイの縞柄の折り返しの
無いズボンを組み合わせた礼服です。
上着の中にウェストコート「ベスト」を着用するのが基本で3ピースの形になります。
略礼装
昼夜兼用 ブラックスーツ
礼服と言えば一般的には略礼服の事を示すくらいスタンダードで冠婚葬祭の主催者側
以外は略礼服で出席して問題はないと思います。
男性の礼服と喪服の違い
喪服は葬儀や法事に着用する服をさし、礼服は冠婚葬祭全般に着用する服の事をさします。
略礼服のネクタイ、装飾品、小物を変えるだけで両用したりします。
礼服と喪服を別々に作られたり購入される方も見えますが現在では略礼服を兼用するのが
一般的です。
略礼服は結婚式と葬式に兼用できるのか?
結婚式のゲストやお葬式の会葬に使われるのでしたら全く問題ありません。
結婚式等の慶事の場合には白やシルバーのネクタイをして胸にポケットチーフを入れたり
します。
お葬式などの弔事の場合には黒のネクタイでネクタイピンなどはせず金属のアクセサリー
や光物をはずします。
お葬式に参列する人は、故人を偲ぶため正装をするという意味でも略式の礼服を着用します。
また仮に正式のものを持っていてもご親族よりも衣服の格が上にならないようにするため
略式の喪服を着用するのが一般的です。
まれに喪章を腕に巻くことで黒いスーツが喪服代わりになるとおっしゃる方も見えるよう
ですが喪章はご遺族の関係者であることを示す印なので誤りになります。
まとめ
礼服とスーツの大きな違いは染め方、黒色の深さになり比較すると一目瞭然です。
礼服と言えば一般的には略礼服の事をさします。
日本では特別な場合を除いて略礼服を冠婚葬祭で兼用するのが一般的です。