おせち料理の栗きんとんに込められた意味とは?

おせち料理に欠かせない栗きんとんですが「栗金団」は文字としては室町時代の文献にも

見られ、栗餡を丸めた菓子のようなもので、どちらかというと現代の和菓子の栗金飩に近い、

おせちの栗きんとんとは違うものだったそうです。

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今のような形で栗を濃厚な餡で和えたものになったのは明治時代に入ってからと言われ元々

「勝ち栗」として古来から縁起のいい食材の一つとされていた栗が、見た目の美しい色合い

から金運を呼ぶものとして、正月などのめでたい席のおせち料理になったといわれています。

古来のかちぐり(搗栗、勝栗)とは栗の実を殻のまま干して、臼で搗(か)ち、殻と渋皮とを

取り除いたもので搗と勝が通ずるところから出陣や勝利の祝、正月の祝儀などに用いられた

ようです。

栗きんとんの意味や由来

栗きんとんは、日本の料理のひとつで主におせち料理として作られます。

きんとん(金団)は金の団子もしくは金の布団という意味でその色から黄金にみたてられて

財産などを示し、富を得る縁起物とされています。

今年も豊かでありますようにという願いが込められ、金塊や金の小判などに例えられ

商売繁盛・金運・財運をもたらすとして、正月のおせち料理になったそうです。

甘くて粘り気の強い餡で栗を混ぜ合わせた料理で、餡には栗やサツマイモを材料にするのが

一般的です。

黄金色をより鮮やかにするためにクチナシが用いられることもあります。

今年の栗の収穫量として都道府県別にみた収穫量割合は、茨城県が22%、熊本県が14%、

愛媛県が11%で、3県で全国の約5割を占めています。

私の住む岐阜県は全国4位だったようです。

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栗きんとんの作り方、料理法

水と砂糖を煮詰めて餡を作り、栗を加え時間をかけて柔らかく粘り気が出るまで煮込みます。

栗はすでに出来合いの栗の甘露煮を使うと手間もかからず早く仕上げることも出来ますが、

食感や風味を重視して新栗にこだわる方もおみえになります。

餡には水・砂糖のほかにサツマイモを使われることもあり、砂糖の代わりに製菓用の和三盆

や中双糖、栗甘露煮の漬け汁を使うとよりいっそう風味の強い仕上がりになります。

餡に使う芋は金時芋が一般的ですが、紅芋や紫芋を用いた変わり種もあるようですし安納芋も

甘くて適しているかもしれませんね。

照り色がうまく出ないなど作り方にコツがあるようですがサツマイモを使う場合は、

あく抜きを十分にしないと黒ずんだりします。

蒸し加減はそのまま食べるときよりも蒸し時間を長くするのが良いようです。

岐阜の銘菓として和菓子の栗きんとん(栗金飩)

岐阜県南東部の恵那地方(中津川市・恵那市)は、恵那栗と呼ばれる良質な栗の産地で栗を

使った和菓子で栗金飩という名の茶巾絞りで栗の形をしたお菓子があります。

岐阜市近郊にはお正月に実家に集まり新年を祝う風習がありその折にお年賀という手見上げ

を持参します。

お年賀とは古くはお正月に新しい年神様を迎えるためのものだったようですが私が住む地方

では年始の挨拶には神棚や仏壇へのお供えを手みやげを持参する風習がある訳です。

お正月のお年賀は話のタネにもなるので和菓子の栗きんとんにしてみようかと思います。

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